どうもです。

 みなさん、アニメはお好きですか? アニメが好きなフレンズですか?


 当ブログではラノベを書くための具体的なテクニックをお伝えしていきますが、理論ばっかり説明されてもあまりピンと来ないと思います。

 ですので、実際の作品を見ながら「あー、あの理論ってつまりこういうことかー」と理解してもらえればわかりやすくていいんじゃないかと思います。


 ただこういうのって、例に出す作品を視聴済みじゃないと意味わからないんですよね。

 有名な名作とかを例え話に使ったとしても、見てない人は見てないし、記憶だってあいまいだし。

 ということで、なるべくホットな作品を選んでいこうと思いますが、今はまあ、なんといってもこれでしょう。



 けものフレンズ。


 僕はコツメカワウソちゃん派です。
 
kotume






















  ----<キリトリセン>----


 
 さっそく参りましょう。

 第一話『さばんなちほー』を例に使って分解していきます。

 未視聴の方はネタバレになりますのでご注意ください。





 <人物が>
  ↓
 <色々な障害を乗り越えて>
  ↓ 
 <心境を変化させた>




 これが物語の構造です。

 
 第一話ではメインキャラクターとして、かばんちゃんとサーバルちゃんが出会い、二人の関係が変わっていく工程が描かれています。

 上の構造図に、一話で実際に描写された物語を当てはめてみます。
 主人公はかばんちゃんなので、かばんちゃんに焦点を当てた書き方にしておきます。



 <人物が>
 ・かばんちゃんが
  サーバルちゃんとの初対面時に「食べないで」と言います。

  ↓

 <色々な障害を乗り越えて>
 ・目的地の図書館が遠い(さばんなちほーが広い)
 ・崖をうまく降りられない
 ・川を飛び越えられない
 ・セルリアン(小)
 ・太陽が強いので休憩が必要 水も必要
 ・危険への対策が必要
  →木登りができると隠れられて便利なのでチャレンジ
 ・水場へのぼる坂道でも足を滑らせる
 ・ゲートにセルリアン(大)

  ↓ 

 <心境を変化させた>
  ・セルリアン(大)を突破し、ジャングルに進んだかばんちゃん。
   日の暮れたジャングルに遠吠えが聞こえて、脅えます。

   そこへサーバルちゃんがついてきます。
   そのとき、かばんちゃんはホッとします。




 最初は、かばんちゃんにとって、サーバルちゃんは恐怖の対象です。
 最後は、かばんちゃんにとって、サーバルちゃんが恐怖の対象ではなく安心できる味方に変化していることがおわかりでしょうか。


 どちらかというと、「けものフレンズ」は厄介なつくりをしている作品ですが、この基本的なところは変わりません。

 一度物語の構造を見る癖をつけるておくと、どんな作品を見てもそこで使われているテクニックをを吸収できるようになるので便利ですよ。

 
 けもフレは、(少なくとも一話時点での表面上は)まったりほんわかした世界観を楽しむアニメとして演出されています。
 ですので、普通に考えると、カッチリ組み立てられたストーリーなんて無くても、かわいい女の子たちがキャッキャウフフしていれば良いんじゃないのと思ってしまうかもしれません。

 ですが、この人物の成長と変化をきちんと描写することで、ひとつの物語を楽しんだという満足感を生み出しているわけですね。

 まあ、ちょっと、繰り返しになりますが、けもフレは特殊なつくりなので、あまり鵜呑みにするのも気持ち悪いんですが。



 ブログで最初の例に使うには厄介な物件すぎたな! マジで!



 
   ----<キリトリセン>----


 ここからはオマケです。

 いちおう、もう少しきちんと構造分解しておきます。

 未紹介の概念が含まれている上に箇条書きなので、無理に見なくてぜんぜん大丈夫です。オマケですオマケ。


 けものフレンズ 第一話 構造分解

 ■アバンタイトル
  ・サバンナの光景(映像で天地人の『地』を描写)
  ・サーバルちゃんが行動で自己紹介。動物っぽい動きからの狩ごっこ。
  ・かばんちゃんが行動で自己紹介。身体能力が人間レベル。
  ・かばんちゃん「たべないでください」
  ※サーバルちゃんに脅えている。人物の変化前を描写。
  ・サーバル「たべないよ」
  ※フレンズに言葉が通じることを『セリフという行動』で説明

 ■Aパート
 ・サーバル「狩ごっこが大好きで!」
 (アバンタイトルの狩りごっこ行動の後に、同意味をセリフで)
 ・「どこなんでしょうか?」「ここはジャパリパーク!」
 (アバンタイトルの映像描写の後にセリフで天地人の『地』)
 ・謎の提示『サンドスター』
 ・謎の提示『カバンちゃんの正体がわからない』
  →図書館に行かないとわかんないかも(最終目的の提示)
  →サバンナの出口まで行こう。(第一話の最終目的の提示)
 
 ・「途中まで案内するよ。行こう行こう!」  
  →行動開始。キャラクターの行動方針が切り替わるターニングポイントです。

 ・障害(ラストの『人物の変化』に向けての下準備)
  かばんちゃん、崖と川で失敗する。
  →「へーきへーき! フレンズによって得意なこと違うから!」
  かばんちゃん、セルリアン(小)に襲われる。役に立てない。
  →「かばんちゃんはすっごく頑張り屋だから!きっと素敵な動物だよ!」


 ■Bパート

 ・水場でカバ登場 
 「ゲートに大きいのがいるわよ」 ←(セルリアン大へのプチ伏線)
 
 「自分の身は自分で守るんですのよ」 ←セリフでは厳しいカバだけど、そのすぐ後に「基本逃げるんですのよ」「暑さに気を付けるんですのよ」「足をくじかないように」と言っています。

  セリフと行動を食い違わせてありますね。
  視聴者に真実を伝えられるのはセリフではなく行動だけですので、
  おせっかいなセリフをしつこく話す『という行動で』、カバは実際は親切なんだよという真実を伝えています。
  またラストバトルへの伏線も兼ねています。 


 ・案内看板で地図を取るかばんちゃん(伏線。このシーンの薄気味悪さは、けもフレの醍醐味ですね)
 ・悲鳴が聞こえる(ボス登場のジャブ伏線。余談ですが、この悲鳴の主が誰かという伏線が未回収なのも薄気味悪いですね)

 ・セルリアン(大)とのラストバトル
  弱点である石が見当たらない(ボス戦での達成するべき目標の提示)
 ・サーバルちゃんが体当たりで攻撃される。ピンチ。
 ・かばんちゃんがセルリアンの裏側に石を発見 「うしろに!」 
 ※かばんちゃん役に立つ。ターニングポイント②かな。
 ・紙飛行機で援護。(案内看板で手に入れた地図の伏線回収)
 ・かばんちゃん、セルリアンに狙われるがカバが助けてくれる(実は親切という伏線回収)


 ・ボス戦勝利の後に、お別れ。
 (サーバルちゃんが抱える大量の紙飛行機と夕日で時間の経過を映像で伝える)

 あとは上述の通り。
 かばんちゃんが遠吠えに脅え、サーバルちゃんとの再会にほっとする描写で心境の変化を伝えています。
 呼び名が「サーバルちゃん」に変わることで、エピソードとしてより象徴的に演出もされています。

 また、アバンタイトルであった
 「たべないでください!」
 「たべないよ!」
 というやりとりを繰り返していることからも、『最初と比べて変化があった』ということをわかりやすく伝える工夫がされています。

 あとはボス(ラッキービースト)の登場と、次回へのブリッジですね。
 エンディングがあって、アライさんとフェネックが顔見せ。
 「これ以上逃げられたらパークの危機なのだ!」

 で、ペンギンたちのペパプ予告。(かわいい)

 一話まるごと視聴しても、天地人の『天』に全く触れられていないところがミソの一つですね。
 けもフレの魅力の一つは、こういった欠落がもたらす『胸騒ぎ』のようなものだと思います。ええ。


 いろいろざっくり省略しましたが、大枠としてはこんなところでしょうか。

 ちょっと駆け足で書いたので後で修正したりするかもしれません。わはは。

 まあ、今はまだなんとなーく眺めていたらいいと思います。